S級ってどれだけ凄いの?/冬は時計が落ちるって本当?【The Data Track】

3月17日に日本競輪選手養成所の卒業記念レースが終了しました。順調にいけば新人選手は5月にデビューとなるでしょう。男子はこの日時点で2161名、女子は208名の選手が現役として登録されており、激しい競輪の世界に加わっていくことになります。
そのうち男子ではS級選手は678名で、男子の約3割しかたどり着けない領域です。そんなS級とA級の差にまつわるデータをご紹介します。
S級はもちろん速かった
今回調査してみたのは「最終周回タイム」と「1着選手の上がりタイム」です。実際のレースで記録された数値の差を見てみましょう。対象は2025年の400バンク全レースです。
最終周回タイムではS級23.43秒とA級24.15秒で0.72秒の差がありました。競輪において0.1秒は60km/hでは約1車身差となりますので、S級とA級ではラスト1周で約7車身の差があることになります。
さらに、A級とチャレンジでも0.56秒の差がありました。S級とチャレンジには1.28秒、ラスト1周では約13車身の差に相当します。
同じく1着選手の上がりタイムではS級が11.64秒、A級が11.95秒、チャレンジが12.17秒でした。S=A間で0.31秒、A=チャレンジ間で0.22秒となりました。
この数値は半周の値であることと1着選手に限っているのもあって、最終周回の半分よりは差が縮まるものではありますが、それでも明確な差がありました。
クラスの差というのはトップスピードにあるのはもちろんですが「踏める距離」も重要なのでは、と思わせる内容ではないかと思われます。
ちなみにガールズについては、上限ギヤ倍数が男子より軽い点や誘導退避タイミングも違うことも影響しますのでご留意ください。
夏選手、冬選手を圧倒。
もう一つ調べました。それは月別の平均最終周回タイムです。こちらも2025年400バンク全レースを条件としました。
どうでしょうか。年間平均は24.20秒ですが、6月~9月の4ヶ月間は23秒台となり、12月~2月は24.5秒以上になっています。真夏の7,8月が約23.8秒で、真冬の1月が24.59秒ですので、真夏と真冬では約0.8秒も開きがあることになります。
約8車身分もの時計差です。上がりタイムは約半分になるとしても0.3~0.4秒は変わることになりますので、季節の違いによるレース内容の差は思った以上に大きいのかもしれません。夏選手の圧勝です。
冬は厳しいバンクレコード
ちなみに3月17日現在、各場のバンクレコード達成月を集計すると、10月~2月は0件で、3月2件、4月5件、5月6件、6月5件、7月11件、8月8件、9月6件でした。
冬場にもG1やGPを始めとしたグレードレースが開催されているにもかかわらず、やはり暖かくならないとバンクレコードも出ないことがわかります。