【ウィナーズカップ 前検日レポート】“地元10割増し”のエース清水裕友「優勝だけを目指して頑張ります」

3月19日に防府競輪場で『第10回ウィナーズカップ』が幕を開ける。2024年に大改修を行い、生まれ変わった防府競輪場でビッグレースが行われるのは実に11年ぶり。「軽くなった」と選手が口々にする短走路で、ハイスピードバトルが繰り広げられる。
自身2度目のビッグ参戦となる山崎歩夢「状態的にも今年は上がってきている」
1レース1番車の期待枠に抜てきされたのは、良血を引き継ぐ山崎歩夢だ。2月取手で2度目のS級優勝を飾り、前回松山記念では攻めの走りで復調ぶりをアピール。確かな手ごたえを感じながら、昨年の函館オールスター競輪以来となる自身2度目のビッグに挑戦する。

落車の影響がなくなり、上昇ムードの山崎歩夢
「久しぶりのビッグなので、しっかりと気持ちを入れて頑張りたい。状態的にも今年は上がってきている。(その理由は落車での)怪我の影響がなくなってきているんだと思います。(自転車に関しては)少しずついじりながらやっています。(前回のあとは)いつも通り練習をしてきました。(初日は)主導権を取る走りを。一戦、一戦ですけど、まずは勝ち上がりたい」
初代チャンピオンの郡司浩平「あっという間の10年」
ウィナーズカップは今年で10回目を迎えるが、記念すべく初代チャンピオンは郡司浩平。25歳の時に自身初のビッグタイトルを獲得してから、早や10年の月日が流れた。南関のエースへと成長した郡司は、昨年グランプリ制覇を成し遂げたが、現状には満足していない。個人的な脚力アップはもちろんのこと、南関ラインとしてもさらなる強さを求めている。
「正直あっと言う間の10年でしたね。今年に入ってからもそんなに手ごたえを感じてはいないですし、課題の方が多く残っている。(自力戦でも番手回りでも)もっとやれることを増やしていかないといけないと思っていますし、やるべきこと、やらなければいけないことがたくさんある。久しぶりに競走間隔が空いたので、しっかりと練習はできましたけど、ダービーを見据えて、ダービーにつながるようにと思って。練習と調整のバランスは難しいですけど、しっかりとやってきました」

WC初代覇者の郡司。現状に満足することなく、総合力アップを目指す
初日12レース特別選抜予選は、深谷知広とのタッグで別線を迎え撃つ。熊本の全日本選抜競輪の準決勝は郡司が前回りを買って出たが、今回は前回りを決意した深谷をサポートしながら別線攻略を目指す。
「今回は深谷さんが前でっていう雰囲気だったので。僕が番手で、ラインで決められるように頑張りたい」
石原颯の成長を肌で感じている清水裕友「走るごとに強くなっている」
地元の絶対的エース清水裕友は、初日特選の10レースに登場する。ウィナーズカップの選考期間は7月から12月までの6カ月間で、清水は昨年の競輪祭が終わった時点で12勝と、地元ビッグ出場に黄色信号がともっていた。しかしながら、12月に入ってからは3場所で5勝の固め打ちと、地元ビッグの出場権とともに、特選シード権も獲得。待ちに待った戦いがいよいよ幕を開ける。
「半分(出場を)諦めていたんですけど、なんとか漕ぎつけられて良かった。競輪祭が終わってから桑原(大志)さんと食事をして。頼むから出てくれ、って言われて。なんとか出場できて良かったです。走るからには優勝を目指して頑張りたい」

絶対的なエースとして地元初ビッグに臨む清水裕友
先輩のひと言でスイッチが入り、今年初戦となった全日本選抜と大垣記念の2開催で4台のフレームを投入し、試しながら自転車と体のマッチングも確認済みで、本番で使用する相棒も定まった。動き自体も熊本の全日本選抜から大垣記念と、走るたびに良化している印象で、調整面にも抜かりはない。広島記念から熊本記念までの約2カ月間で、己と向き合いながら整えてきた。
「いろいろ体とかを見つめ直しながら、基礎的な部分からやってきました。ここに向けてもそうですけど、今後の自分の競輪人生において、ちょっとここままじゃという気持ちだったので、もっと先を見てという感じで。大垣の2日目から使っているやつが良かったので、これでいこうって定まりました。地元ビッグは走ったことがないですけど、今のところはいつもと変わらないかなって。でもいざ走り出したらわからない部分もあると思いますけど。石原君の後ろで頑張ります。走るごとに強くなっているイメージなので、まずしっかりついて行って」
競輪には“地元3割増し”という格言があり、地元開催は普段以上の力を発揮できると言われているが、地元記念6連覇の偉業(74周年記念はin玉野)を達成している清水の割増し具合は、3割程度では済まないだろう。
「倍くらいっすかね」とサラっと言う。初めて走る地元ビッグとなれば、自然と気持ちも高ぶるだろう。地元ファンの熱い声援を力に変えて、“地元10割増し”で激闘の4日間を突っ走る。