【ウィナーズカップ 2日目レポート】毘沙門天賞を制して勢いに乗る吉田拓矢。準決勝は同期連係「借りを返せれば」

3月20日に防府競輪場で『第10回ウィナーズカップ』のシリーズ2日目が行われた。準決勝進出をかけて行われた二次予選は白熱したレースの連続。全国から集まった5500名を超えるファンを沸かせた。また、最終12レースの優秀戦・毘沙門天賞は、吉田拓矢が勝利。初日特選に続いての連勝で、3日目の準決勝に挑む。
自身初のビッグ決勝へ。仕上がりに自信ありの町田太我「最近になって意識するようになってきた」
二次予選8レース。地元の清水裕友選手が登場し、場内はこの日一番の盛り上がりを見せた。防府バンクはファンの熱気と“ヒロト”コールで包まれた。
その地元の絶対的エースを背負った町田太我。正攻法の構えから阿部英斗を出させまいと青板バック過ぎから踏み込んでいったが、前に出られてしまう。それでも遅れ気味に追い上げてきた園田匠の気配を察知すると、赤板からすかさず叩き返してレースを支配する。ゴール前もしっかりと踏み直して2着に粘り込み、ラインでワンツースリーを決めた。

地元の清水を背に、強い気持ちでレースを支配した町田太我
「もう裕友さんの声援しか聞こえなかったです。(これまで清水と何度も連係しているが)地元となると違いますね。でも、そのプレッシャーは裕友さんにのしかかっていたと思うので、自分はそのぶん気楽に走れました」
今月12-13日、ウィナーズカップに出場するメンバーを中心に、防府バンクで中国地区選手たちによる合宿が行われた。ともに汗を流して刺激し合い、士気も高め合っていた。
「僕から裕友さんにお伺いを立てて、そうしたら裕友さんが音頭を取ってくれてやることになりました。みんなでいい練習ができたと思います」
特別競輪の準決勝進出は、2024年に宇都宮で行われた共同通信社杯以来となる。地元地区で行われているシリーズ、自身初のビッグ初決勝進出を目指したい。
「始めの頃は意識していなかったですけど、ここ最近になって意識するようになってきました。なんとか3着までに入って、決勝に乗れるように頑張りたい」
勝負の準決勝は11レース、同県で同門の西田優大とタッグを組む。昨年8月の高知F1でも連係があったが、そのときは町田が前回り。今回は西田が前回りを決意した。
「西田さんとは高知F1の決勝以来の連係ですね。そのときも西田さんは前でやりたがっていたので、今回は自分が番手を回る形になりました。初日に(脇本を相手に)ヨコの動きを見せたら、場内のお客さんが沸いてくれたし、今後も番手を回ることがあると思うので番手で走って勉強したい。番手自体は5回目ぐらいですね」
レース巧者の古性優作「もっと長い距離を勝負できていたら」
二次予選のメインとなる11レースに登場した古性優作は、冷静な立ち回りを披露してレースをコントロール。青板過ぎに判断良く位置取りに動いたことで、塩島嵩一郎と小原佑太の踏み合いを誘う形となり、満を持してのまくりでのみ込んだ。
「(初手は)あそこ(前中団)が取れたらいいなと思っていた。二次予選なので、もっと長い距離を勝負できてたら良かったですけど、(展開的に踏む)距離が短かったですね。それで上田(国広)さんも付き切れなかったと思うので。最終バックも取れていないですし、せめてバックは取りたかったですね。(最終2コーナーのあおりを)乗り越えられる感覚はあったけど、スピードが死んでから再度踏み上げる形になったのでしんどかったですね。風も出てきて重たかった。(状態は)初日の方が良かったと思います」

状態が良化しているからこそさらに上を求める。これぞ古性優作だ
初手から思い通りにレースを運び、同県の稲川翔と1番人気に応えたが、高いレベルを求めている古性は決して満足していない。全日本選抜から体の使い方を修正し、大垣記念の決勝では最終ホーム付近から約1周のロングスパートに出ている古性は、状態が良化しているからこそレース内容の質を求めている。準決勝は寺崎浩平とともに別線の包囲網突破を目指す。
初日から連勝の吉田拓矢「体も自転車も問題ない」
初日特選で3着以内に入った9名によって行われた『毘沙門天賞』は、初手で中団に構えていた眞杉匠が、寺崎浩平を突っ張った深谷知広を赤板過ぎ叩いてレースを支配。番手を回った吉田拓矢が車間を空けてリードしながらシャープに抜け出した。

吉田拓矢、直線で外を迫る郡司を1/2車輪差振り切ってV
「(周回中は)理想は中団からで、(眞杉匠は)切ったところで行くってい感じだった。眞杉がいいレースをしてくれた。眞杉はフカしていたけど、掛かっていましたね。(自分は)終始、余裕があったので、もうちょっと上手くできたかもしれない。(自転車のセッティングを)いじって、それがいい方向にいってくれたかなと。サドルの高さを修正してペダリングも良くなりました。今日(2日目)の感触が良かったので、(準決も)このまま臨めれば。体も自転車も問題ないですね」
準決勝は、同期で旧籍茨城の鈴木竜士に前を託すことに。連係自体は昨年10月の京王閣記念以来となるが、過去には何度も好連係を披露してきている。

準決勝は、連係実績ある同期に前を託して決勝進出を目指す
「直前に竜士さんと一緒に練習していたし、互いに別はないなって。そうしたら、竜士さんが先頭でやるっていってくれて、その言葉がうれしかった。(鈴木の番手は)京王閣以来ですね。そのときは失敗しているので、そのときの借りを返せれば」