スタールビー賞勝利の古性優作「乗り方を変えて、体の使い方もだいぶ良くなった」【熊本G1全日本選抜競輪2日目レポート】

2月21日に熊本競輪場で第41回読売新聞社杯『全日本選抜競輪』のシリーズ2日目が行われた。準決勝進出をかけて争われた二次予選は、激戦の連続で高配当が連発。また、バンクコンディションは初日と同様で後半のレースになるにつれて風が強くなり、まくりが決まりやすい状況へと変わっていった。
高速まくりで快勝の太田海也「まだまだ自分のポテンシャルを生かしていける」
二次予選7レースは元ナショナルチームの深谷知広、新田祐大と、現役でナショナルチームに所属している太田海也が激突する注目カードとなっていた。
後ろ攻めとなった深谷知広は、中団に構えていた太田にフタをする流れから、単騎の鈴木竜士が切った上を叩いて主導権を奪う。太田は後方の7番手に置かれてしまったが、最終ホーム付近から抜群のスピードで巻き返すと、深谷をあっさりのみ込んで、そのまま力強く押し切った。
「(深谷に)フタをされたあとに付いていきたかったけど、雨谷(一樹)さんと被って行けなかった。ただ、自分のなかでもいいスピードが出たし、最後まで落ちることなく走れた。(2日目のバンクは)今日も軽かったし、まだまだ自分のポテンシャルを生かしていけると思います」
深谷らが前検日に『熊本は(自転車)競技者向きのコーナー』と話していたが、自転車競技で活躍している太田も同様に走りやすさを感じている。
⇒【参考記事】3コーナーに異変?! 熊本新バンクの特徴を嘉永・深谷・郡司3選手に聞く【全日本選抜競輪G1】「コーナーは250に似ている感じがして走りやすいですね。バンク自体も軽いですし、いい感じで乗れていると思います」
さらに太田は今回から新車を投入しているが、確かな手応えをつかんでいる。
「体調がいいというより、新車が進んでくれているなという感覚。いままで使っていたフレームとサイズは一緒ですけど、材質を変えました。前よりも少し柔らかくして、踏み味が軽くていい感じですね」
昨年は高松宮記念杯とオールスター競輪で決勝に進出している実力者で、強敵がそろった準決勝でも存在感を放つ。
地元のエース嘉永泰斗「すごい声援だったので、力になりました」
二次予選11レースに登場したのは地元のエース嘉永泰斗。S班として堂々と受けて立つ立場であり、迷うことなく正攻法の構えからレースを運んだ。
松井宏佑、佐々木豪の順番で切る流れとなり、打鐘で5番手に構えた嘉永。後方に置かれた佐々木の仕掛けを待って反撃のチャンスを待っていた。
「佐々木(悠葵)さんが行った上を行こうと思っていた。けど、(佐々木悠が)来なかったので、位置を確保して行けるところからと思っていました。踏み出した感じはそんなに良くなかったけど、(前団が)団子になったぶん、行きやすかったです」
最終ホームから1コーナーに掛けて前は3つのラインが併走して大きな壁となっていたが、2コーナーの下りをうまく使って加速しながら前団をのみ込んだ。
「昨日(初日)から状態はそんなに変わっていないが、緊張感はとけてきた。感触自体も昨日より今日の方が良かったですね。(地元ファンが多く)すごい声援だったので、力になりました」
軌道修正に成功した嘉永は落車明けの不安を払拭して準決勝に臨む。再び地元ファンの熱い声援を力に変えて、決勝進出を目指す。
動き一変の古性優作「乗り方を変えて、体の使い方もだいぶ良くなった」
2日目のメインレースは初日の特別選抜予選を突破した9名によって争われた『スタールビー賞』。S班3名で結束した近畿勢が強力で、脇本雄太と古性優作の抜け出しが一番人気に推されていた。
後ろ攻めとなった寺崎は正攻法に構えていた眞杉匠の様子をうかがいながら、赤板過ぎに勢いよく叩いて先頭に立つ。松浦悠士に掬われて後方8番手に置かれた郡司浩平が打鐘付近から一気の反撃を開始して主導権取りへ。
最終2コーナー付近から眞杉匠がまくり上げてきたが思うように車が進まない。寺崎が2センターで外を踏み込もうとしたが外に流れてしまうと、鈴木玄人を張った古性優作が外を踏み込んで直線で突き抜けた。
「ちょっと難しかったですね。(最終2センターで)寺崎君が不発になったのはわかったので、自分は鈴木君を飛ばしてコースを作って、脇本さんと一緒に踏んでいけばワンツーだと思った。(脇本は)自分が踏んで並んだときに力が抜けてしまった感じですかね」
初日の古性は寺崎の仕掛けにつけ切ることができず、直線でも後ろから抜かれてしまっての3着であったが、修正力の高さを示して不安を払拭。変わり身に成功して準決勝に臨む。
「(初日が終わってから)チェーンを換えたり、乗り方を変えました。昨日(初日)よりはだいぶ良かったかなって思います。体の使い方もだいぶ良くなった。なんとか走れるくらいにはなりました。このあとクールダウンして、まだ気になるところがあるので修正したい。(具体的には)もう少し背骨の使い方や、乗り方ですね」
準決勝は10レースで脇本雄太とS班タッグを組む。昨年は6つあるG1のすべてで決勝に乗ったのは古性一人だけ。本業の自力で戦う脇本の強烈な加速にも対応して、今年もしっかりと決勝の舞台に勝ち上がる。