【平塚・日本選手権競輪 3日目レポート】GR賞を控える精鋭たちは休養日……その傍らで二次予選はシビアなサバイバル!

『第80回日本選手権競輪』は、開催3日目が終了。特別選抜予選で3着以内に入り、ゴールデンレーサー賞へ進んだ9名は休養日。各々が体のケアや自転車整備などに取り組み、次走へ向けて入念に準備した。
そして、この日から二次予選がスタート。一次予選よりも厳しい勝ち上がりの激闘が始まった。
佐々木悠葵が連勝で準決へ!手応えをつかんでチャンスを待つ
二次予選は2着以内に入った全員と、3着7名の内から4名が準決勝へ勝ち上がる。記念開催の二次予選に比べて、はるかに厳しい勝ち上がり条件だ。
一次予選をまくりで制した佐々木悠葵は、1日休養を挟んで3日目の9Rに出走。新山響平が赤板から突っ張って逃げるなか、佐々木は打鐘3コーナーで7番手から追い上げる。3番手で車間が空いた嘉永泰斗を外からキメて、好位を奪い取る。4コーナーでは、新山がわずかに内を空けた隙を見逃さなかった。インから新山を抜き去って1着をつかんだ。
「(嘉永が前と)結構車間が空いていたので、競りになってもあそこ(3番手)を取ろうって思った。(新山の内は)空くと思っていなくて、菅田(壱道)さんのところをどかしていこうと思ったら、内が空いた。ラッキーでした」
普段とは違う、自在な立ち回りで連勝をゲット。好調だからこその動きだったと胸を張る。

ここまで唯一の連勝を決めて予選突破の佐々木悠葵
「(自転車との)一体感があるので、今日みたいなレースができるのかなと思う。今まではできていなかった。最近のレースではなんでもできているし、記念の準決とかも勝てていた。400バンク用のセッティングにできたのが大きいです」
ゴールデンレーサー賞の吉田拓矢に加え、この日の11Rでは眞杉匠と鈴木玄人も準決勝進出を決めた。戦力豊富な関東勢においても、この男の存在は大きい。
松浦悠士は手負いながらも見せ場十分のスタート。4日目の二次予選は太田海也との強力タッグ
明日の二次予選に出走する松浦悠士は、直前の京王閣F1でまさかの落車に見舞われた。直後は自身のSNSで骨盤骨折と発信したが、その後の検査で骨折ではないことが判明。なんとか日本選手権競輪出場にこぎつけた。
「最初は骨盤骨折って言われたけど、MRIを撮ったら、打撲と骨盤内の内出血だった。(日本選手権競輪に)出られるレベルで良かったです。5日間入院して、帰ってから練習は4日ぐらいできました。軽いギア(での練習)では良かったですけど、競走倍数(でのギア)だと見劣りするかなという感じ」
一走目が2日目の特別選抜予選10R、どこまでやれるかに注目が集まった。結果は5着だったが、最終ホーム付近から仕掛けたタイミングの良さと、出脚のスピードは目を引いた。注目の二次予選は4日目の9R、太田海也との連係で勝ち上がりを目指す。

松浦悠士はケガと向き合いながら勝ち上がりを目指す
「(感触は)練習の時ほどの感じではなかった。もうちょっと走れるかなと思っていました。G1であのあたりで動けたのはよかったです。でも、行き切れていないので。(太田との連係で)状態は万全ではないので、追走してそこからですね。(3日目が休みで)1日空くのは(自分にとって)いいことだと思います」
万全ではないなかでの太田との連係は、頼もしさもあると同時に怖さもあるだろう。手負いの松浦が、より一層集中力を研ぎ澄ませる。
吉田拓矢にとって休養はプラス要素!セッティング変更で万全を期す
最後は開催4日目のメインカード、ゴールデンレーサー賞。2日目に初戦を迎えた吉田拓矢は、眞杉匠に前を任せて最終ホームで7番手に置かれる展開。太田海也が駆けているなかでの7番手は、かなり苦しいと思われた。だが、眞杉の仕掛けに勢いをもらうと、ほぼ直線だけで1着と8分の1車輪差の2着まで届かせた。今回も吉田の仕上がりは万全かと思われたが、レース後は辛口なコメントが続いた。
「(眞杉が)行ってくれたので、あとはコースを見てなんとか2着に入れたので良かったです。(感触は)最近のなかでは一番良くなかった。セッティングなのか、変な力みが出ている。(初日を休んで)疲れを抜きすぎて、張りがなかった」

吉田拓矢は休養日を有意義に過ごし、GR賞へ挑む
レース後から黙々とセッティング修正に勤しみ、ゴールデンレーサー賞へと備えている。一夜明けた3日目の共同記者会見では次のように語った。
「自転車が微妙だったので、ちょっといじってローラーにも乗った。(3日目の休養日も)ローラーには乗ります」
吉田がハイレベルな成績を残し続けている要因の一つには、修正力の高さが挙げられる。ゴールデンレーサー賞までには、必ずや仕上げてくるはずだ。