【全プロ記念競輪 初日レポート】いよいよ完全復活!犬伏湧也が古性優作のブロックを乗り越える豪快弾!

5月23日に武雄競輪場で全プロ記念競輪の初日が行われた。この日は気温が27度まで上がり、高速バンクと化してハイラップの仕掛けが連発。
最終12Rは犬伏湧也が主導権取りに出た寺崎浩平を射程圏に入れ、古性優作のブロックを乗り越えて白星スタートに成功した。
今節から新車投入の後藤大輝「同期の太田海也さんを参考に」
初日、地元地区の九州勢でただ一人の白星。鮮やかなロングまくりで中川誠一郎を振り切った後藤大輝に、久しぶりの笑顔がはじけた。
「(新車は)スピードに対応できるように。車輪やフレームにスピードが生まれて余裕が出るようにした。ああいう展開だったので、すごく感触が良かったです」
最終ホームでカマした取鳥雄吾を楽に捕らえたまくりに、後藤は確かな手応えを感じた。日本選手権競輪では最後に勝ち星を挙げたものの、わずか3走で帰郷。さらに前回の函館記念も未勝利と、このまま足踏みするわけにはいかなかった。それだけに新車を投入した今シリーズの初日に、結果が出たのは大きい。

新車を投入し、好感触をつかんだ後藤大輝
「久留米記念に向けてと思って、全部イチからというつもりでやった。フレームがいままでとガラッと変わった。そのぶん新しい気持ちで乗れているのもいいのかなと思います」
この後はホームの久留米記念。さらに高松宮記念杯が待っており、このままでは……という危機感がある。
「(フレームは)パイプを硬くして、強度の高いヤツですね。同期の太田海也さんを参考にした感じです。自分は押さえ先行、突っ張り先行が武器なので、そうなった時に自分でスピードを乗せることができれば、このフレームは合格です」
最終日は7Rに出走し、伊藤旭と中川が固める3車ラインの先頭。別線の機動タイプ岩本俊介には、3月の久留米の初日特選で苦汁を飲まされている。
「岩本さんには、(佐藤)慎太郎さんの500勝の時にやられているので」と、突っ張り先行でワンツーを許した久留米のリベンジ。ここは主導権を渡すことなく、九州勢への流れを是が非でもメイクしよう。
眞杉匠の番手から抜け出し白星の吉田拓矢「ダービーの時よりも感じはいい」
10Rの優秀。初手で5番手の位置に構えていた眞杉匠は、小原佑太よりも先に動いて先頭に立とうとしたが、郡司浩平に突っ張られて車を下げる。それでも態勢を立て直すと、打鐘2センターから一気のカマシを敢行。眞杉の番手の吉田拓矢は、最終バック付近からまくり上げてきた清水裕友を止め切れないと判断すると、自力に転じてゴール線を一番に駆け抜けた。
「(郡司に突っ張られたあと)眞杉がすかさず行ってくれたので、なんとかしたかった。(清水のまくりは)止められるかなって思ったけど、眞杉と詰まってきちゃった。合わせて出ないと、僕の着もないと思って」
これまで眞杉と何度も連係しているからこそ、眞杉の掛かりとまくりで迫ってきた清水のスピード差を冷静に判断して勝ち切った。

冷静な判断力と鋭いタテ脚で勝ち切った吉田拓矢
「リラックスして乗れているので、状態はダービー(日本選手権)よりもいいんじゃないかと。合宿があったりして、ダービーはその疲れを引きずっていた。けど、今回は疲れが抜けた感じですね」
最終日に行われるスーパープロピストレーサー賞は単騎戦となるが、位置取りを含めて自在に立ち回れる吉田に不安は一切ないだろう。日本選手権競輪ではテクニックで勝っていた古性に敗れて悔しさをかみしめたが、状態の上向いている今なら強敵をまとめて封じることも可能だ。
古性優作を唸らせた犬伏湧也「当たったら終わりなので、下りを使って……」
初日の最終12Rは“ダービー王”古性優作が人気を集めていたが、函館記念で悪い流れを断ち切っていた犬伏湧也が冷静かつ、豪快な仕掛けで強敵を撃破した。
「松井(宏佑)さんのところが空いていたので、そこを入る形になりました。理想は寺崎(浩平)さんの上を叩けるのが良かったけど、寺崎さんも全開で踏んでいた。(結果的には4番手が)空いていたので、しっかりと位置を取る意識になりました」
赤板で寺崎に張られて後方に立ち遅れる形となってしまった犬伏だが、打鐘から寺崎を叩こうと強気に仕掛けに動いたからこそ、4番手のポジションが確保できた。さらに、そこから古性の強烈なブロックを乗り越え、価値ある勝利を挙げた。

犬伏湧也が自慢のスピードで連勝を目指す
「(4番手からのまくりは)踏み込んだ時にスピード感も良かったし、進んでいる感じがあった。あとは古性さんのところをどう乗り越えるかでした。(古性に)当たったら終わりなので、下りを使って飲み込めたらと」
先の日本選手権競輪は消化不良に終わってしまったが、函館記念から積極的な仕掛けに出て、自分の力で流れを引き戻している。昨年は繰り上がりではあるがS班を経験し、G1タイトルへの想いはさらに強くなっている。今シリーズはF2格付けでも、G1級のメンバーがひしめく開催。最終日に行われるスーパープロピストレーサー賞を制して勢いをつけられれば、来月の高松宮記念杯も楽しみになってくる。